{* *} 交流型クライミングイベント - 参加者の声 - NPO法人モンキーマジック
交流型クライミングイベント

参加者の声

交流型クライミングイベントに参加された方の声を集めました。

①モンキーマジックを知ったきっかけ、活動に関わるきっかけ、それまでスポーツをどう考えていたか
②モンキーマジックの活動に関わって感じたこと
③モンキーマジックの活動に関わって良かったと思うこと
④今後のモンキーマジックに期待することは何かありますか
⑤10周年を迎えたモンキーマジックに一言

スクール・イベント参加者

ノブさん(視覚障害)

①活動を知ったきっかけは、約8年ほど前、幼なじみの全盲の友人からモンキーマジックの存在を聞き、筑波技術大学で毎年行われている体験イベントに参加させていただいたことが始まりです。

定期的に関わらせていただくようになったのは、地元のガイドヘルプの団体の代表者からの情報で、地元入間でモンキーが主催するクライミング教室が行われているという事実、クライミングのようなスポーツが私に合っているのではとの助言、以前参加させてもらった筑波での場面が瞬時に蘇り、これらすべては運命の出会いではと勝手に思い込み、スクールに申し込み、参加したのが切っ掛けです。

②関わると行っても、モンキーが主催するスクールや月に一度のマンデーマジックへの参加程度なので、偉そうなことは言えませんが、代表の小林さんが視覚障害者当人と言うことで、私達視覚障害者へのきめ細やかな配慮が重んじられていると思いますし、参加する立場の身にとって無駄な居心地の悪さを感じることがありません。

そして、それらを支えるスタッフの皆さんの意欲的な活動により、小林さん自身、と法人の理念が同じ方向を向き、着実に範囲を拡大を続けているなと感じています。

③やはり、様々な方々との出会いです。クライミングというスポーツがいともたやすく人と人を結びつける、それが障害の有無に関わることなく、気がつけば実に自然に深く心を通わせている。

「ねえ、一緒に遊ぼうよ!」

大人になってもそれができることって本当に素晴らしいと思えるし、ああ、そうだったんだなあって今更ながらに気付かせてくれたクライミング、モンキーマジック、そして、小林さんに対し心から感謝しています。

④法人を立ち上げた当時の原点を見失うことなく、今まで通りの、こちらにひしひしと心に伝わる活動を続けていただきたいと念願しています。

⑤“10周年”

たった数文字の単語、しかし、文字や言葉では表すことのできない想像も追いつかぬほどの様々な物語があったのだろうなと容易に推測できます。何に関しても中途半端な私にとって、すごい!の連続です。小林さんを初め、スタッフの皆様におかれましては、常に健康だけには十分留意し、いつも元気で活動されることをお祈りしています。10周年、誠におめでとうございます!

ミチピン (弱視) 

①ガイドヘルプの方から、小林さんのスクールが、入間市で行われる事を聞きました。主人のノブさんが以前から「やってみたいけど」と言っていましたので、私は、付き添いでスクールに来ました。主人が参加させていただいた時に、小林さんが「道子さんも、やってみませんか?」と言われました。私は、「体重が重いし、スポーツやってないし、年齢的にも無理です。」と拒絶しました。すると小林さんは、「大丈夫です。体重も年齢も、スポーツやっていない人でも、できるんです!楽しめますよ!やってみてください!」と…やってみてないので、断る理由がなくなり、1回参加してから、断るつもりでした。 

 ②主人だけでなく自分が参加するとなると、緊張もしましたが、断るつもりでいたので、私は、話も真剣に聞かず、「無理です。」って、ばかり言っていました。しかし、講師の方から、「クライミングでブラックジョークは止めてください!」  と注意をされた時には、心の中で「真剣にやってみよう!」と思いました。登る人とビレイする人を見ていたら、感動しました。相手を信じてゴールを目指して登り、相手を思いやって、励まして、讃えて、安全にビレイする。心に染みました。 

③全く、知らなかった世界を覗いている感じでした。マンデーマジックにも参加させていただいて、健常者や聴覚障害者と視覚障害者が工夫して、一緒に悔しがったり、一緒に喜んだり、励まし合い、サポートし合い、素晴らしいと思いました。

④モンキーマジックの活動は、見えない人でも、サポートいただいたら自分自身でゴールできる!この経験から視覚障害者にとって、「自信と希望」に繋がると思います。そして、健常者にとっても、助け合いや思いやりが、いつかは、自分自身に跳ね返ってくると感じると思います。全国各地にこの活動が広がって、発展的な社会になる事を期待致します。 

⑤10周年おめでとうございます。小林さんの今までのご努力は想像を越えていると思います。そして、「感謝」の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。 

スタッフの声

内田美和(うっちー)

①私がモンキーマジックに関わり出したのは大学生の時です。授業に講演に来て下さった小林さんは、初めて出会った中途失明者で、端的に自分の人生のことや障害のことを話して下さるので、もっとお話を聞きたいと思いました。

中高と吹奏楽部で、スポーツと縁は深くない方でしたが、クライミングはまだ周りにやっている人も少なく、私でも楽しめるかもしれない、と思えたことも大きかったです。

その後、キッズのクライミングスクールでボランティアスタッフをして、マンデーマジックに参加するようになってからは、徐々に受付などの業務も手伝うようになっていきました。

②最初に視覚障害を持つ子たちのスクールを手伝った時には、とにかく子どもたちと関わるために自分の殻を破るのが大変でした。大きな声を出せるようになり、恥ずかしがらず自己紹介ができるようになってきてからは、子どもたちと関係性を築きやすくなり、目が見えない、見えづらいところも個性として接するようになりました。

一方でマンデーマジックでは、年上の方々に囲まれ、それまでサポートしてあげるのが当然だった関係性だったので、一緒に楽しむにはどうすればいいかと、最初は接し方に悩みました。しかし、クライミングというスポーツが間に入ると、年齢や性別、障害の有無も関係なく、クライミングの実力においてライバルのような関係になり、そのお陰で居場所ができることもありました。小林さんはスタッフにもクライミングをしてほしいんだなと思いました。

③クライミングをするようになって、スポーツの習慣を持てたことも大きいですが、特に自分の世代以外の人とも多く関わるようになり、色んな個性やバックボーンを持っている方々とお話しできたことは大学生だった私にはとても貴重な経験だったと感じています。悩みを聞いてもらえることも、お仕事の話や人生の話を聞けることもありがたかったです。

このような関係性を築けたのは、参加者の皆さんがいい人だったということもありますが、様々な人と関わる中で、相手に遠慮し過ぎずに質問をすること、自分の気持ちを伝えるコミュニケーションを大切にするようになったからではないかと思います。それが、私にとってモンキーマジックに関わってきて、一番感謝していることです。

④現在行っているクライミングスクールや、マンデーマジックのような交流イベント、あるいは、北海道や高知などの仲間達の活動がより多くの方に知ってもらえるように、私も広報担当として邁進していきたいと思います。そして、クライミングというスポーツを通じて、それとも何か他の趣味でもいいので、障害を持っている方が前向きに生きられるような社会を作るお手伝いをしたいと思います。

⑤10周年ということで、団体設立当初と今では取り巻く環境は大きく変わっているのではないかと思います。私が関わるようになった数年でも、クライミングジムの数や、クライミングをする人口は増え続けていますし、オリンピック・パラリンピックの種目に仲間入りを果たそうともしています。モンキーマジックがそこに10年の歴史を持っているのは偶然ではないと思うので、積み上げてきたものを大切に今後も地道な活動を行っていくのが大事なのではないかと思います。

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