{* *} 【ドイツ・ミュンヘン障害者クライミング事情探訪】 - レポート詳細 - 活動レポート - NPO法人モンキーマジック

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2022年 07月 08日(金)09:00

NPO活動

【ドイツ・ミュンヘン障害者クライミング事情探訪】

2022年6月24~26日に、ドイツ・バイエルン州ミュンヘンを代表小林が視察に訪問しました。

障害者クライミング活動が様々な側面で盛んに行われていることをずいぶん前に知り、短い滞在期間ではありましたが、やっと訪れることができました。

スポーツリハビリテーションとしての障害者クライミングでは、医療が処方箋などを用いスポーツを処方し、メンタルとフィジカル両面での改善と予防を図っていると聞き、その現場に伺いました。

今回は、ミュンヘン工科大学で定期開催されている、多発性硬化症(MS=アジアやアフリカではとても少ない神経症)の方たちを対象としたプログラムに参加し、主催する同学博士に制度や成果、課題などのお話を伺いました。

インクルーシブスポーツとしての障害者クライミングでは、地域においてクライミングが多様性理解促進に寄与するプログラムとして認知され、複数の団体が地域の支援を受けながら開催していると聞き、各団体が主催する現場に参加してきました。

ひとつは私たちモンキーマジックと同じ、国際的なスポーツを通じた社会貢献分野で表彰ノミネートを今春受けた障害者も参加して活動する団体、ふたつは大きな山岳会が独自の指導者資格まで設け、平日もたくさんのプログラムを開催している団体で、ヨーロッパらしくたくさんの難民などを対象としたプログラムも定期開催していました。

これらリハビリテーションやインクルーシブをテーマとしたプログラムの発展した背景には、専門の障害者クライミング指導員としての資格制度も確立していました。今回話を伺ったその指導資格を立ち上げたドイツ山岳連盟の方によると、一般的なクライミング指導員資格を持つ人が受講資格を持ち、さらに9日間の宿泊有償プログラムを受講して、試験後に資格が与えられるのだそうです。

医療としての価値、地域からの支援を受けながらの多様性理解、それぞれに障害者クライミングの時間をかけた丁寧な普及の道筋を垣間見ることができた旅でした。

印象的であったことのひとつは、みなさん一様に課題も多い、考え方の違いで困ることも多いなど、今やっていることに日々課題と向き合いながら前に進んでいることは、ドイツでも日本でも同じなのだと改めて実感できたことでした。

また、ハイパフォーマンスと呼ばれていた競技スポーツとしての障害者クライミングについては、当事者も支援者もみなさんあまり関心がないと言った趣旨のことをおっしゃっていたこともまた印象的でありました。

今回のドイツ訪問については、改めて詳細を報告させていただければと思います。

モンキーマジック代表 小林幸一郎

【活動の様子】

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