2016年 11月 18日(金)
【報告】Blind Teenagers Climbing Camp in 福井 開催いたしました!
2016年8月29日(月)・30日(火)の一泊二日、福井県福井市にて、10代視覚障害のある若者を対象とした「Blind Teenagers Climbing Camp」という企画を、当会発で開催しました。
参加者は福井県と石川県から集まった、14歳から19歳の7名。
全員クライミングは初めてとのこと。
当企画のコンセプトは募集案内にも記載された以下の通りです。
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この夏、福井県で視覚に障害のある10代の児童・生徒を対象に、視覚障害クライミング金メダリスト、NPO法人モンキーマジック代表の小林幸一郎と過ごす、一泊二日のクライミング体験キャンプを開催します。
夏休みの終わりにクライミングが体と心の成長をお手伝い、さらに小林の人生経験を寝食を共にする中で共有します!
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若い彼らがクライミングを通じ、視覚障害とともにさらに成長するお手伝いがしたいという私たちの思いから実現しました。
一日目は福井市内のボルダリングジム ロックスケープでのボルダリング。
生まれて初めてクライミングシューズに足を入れ、「課題」を登るということを初めて経験してもらいました。
いちばんやさしいグレードの課題でも「登れた!」ときの喜びはひとしおだった様子。
宿泊は福井駅からほど近い宝永旅館。
食事の後には一部屋お借りして、翌日のロープクライミングに向けてのロープワーク。
そして彼らと小林との「夢」ってなんだろう、これからどんな生き方をしてゆきたいんだろう、そんな言葉を交わして、夜は更けてゆきました。。。
二日目は福井県立クライミングセンターに会場を移し、高さ10mの壁でトップロープクライミング。
3人一組に分かれて、午前中はみっちり仲間の命を守るビレイを習得してもらい、午後からは仲間に命を託し、10mの頂点を目指してもらいました。
難しい課題ばかりで皆設定したゴールに至るまでには苦戦しながらも、ビレイヤーも応援の声がどんどん大きく力が入っていく姿が印象的でした。
二日間、都度都度参加のみんなには感想を聞くタイミングがありましたが、あきらめてしまう自分に気づいたり、がんばって出来た時に喜びが大きいことに気づいたり、仲間に支えられていることの力の大きさに気づいたり、とても書ききれないほどのそんなすてきな言葉をたくさん表してくれた彼らとの二日間でした。
彼らが別れ際、「参加してくれて、ありがとう」と言った私たちに返してくれたのは、
「クライミングはテレビの中のことで、自分たちには関係のないもの。
この機会を逃したら一生やれないだろうと思った。」
という言葉と、
「ありがとうは私たちの言葉です、来てくれて、素晴らしい経験をさせてくれてありがとうございました。」
という感謝の気持ちでした。
この企画はこれから毎年、学校の夏・春休暇期間の平日に、これまでクライミングに触れることの難しかった地域の視覚障害のある10歳代の若者に、人生に重ね合わせうことの出来るクライミングという経験を届けてゆこうというものです。
うちの地域でもぜひやってほしい、とご興味のある盲学校の先生方がいらっしゃれば、ぜひ当法人までお問い合わせください。
そして、今回のBlind Teenagers Climbing Campの様子は、Eテレで11月25日(金)に放送される番組でご覧いただけます。
放送された後は、以下のNHKのウェブサイトより動画がご覧いただけます。
ぜひ、ご覧ください。
【オン・マイ・ウェイ!】Eテレ 毎週金曜日 11月25日(金)午前9:40〜9:50
http://www.nhk.or.jp/doutoku/onmyway/
【活動の様子】